ビットコインの価格が大きく上昇したり下落したりする要因をどのくらい知っていますか?
ビットコインはまだ歴史が浅く、投資のノウハウや値動きの傾向が他の投資商品ほど確立されていませんが、それでも大きく値動きする要因と言われるものがいくつかあります。
私も始めるにあたって、これだけ値動きの幅(ボラティリティと言います)が大きいのは何故なのか、その理由を知らずに投資しても大丈夫だろうかと思っていました。
そのため、大きく値動きする要因を自分で徹底的に調べて、納得したうえで投資を始めました。
皆様もこの記事を読んで、相場が大きく動く要因を理解したうえでビットコインへの投資を始めて下さい。
値動きの要因を知ることは、ビットコインの本質を理解するために重要です
ビットコインの値動きが大きい理由2選
- 値動きの幅に制限がない
- 歴史が浅く、まだ市場規模が小さい
値動きの幅に制限がない
例えば、株式であればストップ高やストップ安というように、市場の混乱を招くような大きな価格変動に対しては制限が掛かる仕組みがあります。
為替についても、経済に重大な影響を及ぼすような急激な変動については、中央銀行が市場の通貨量をコントロールして相場の安定を図ります。
しかし、ビットコインに関しては中央銀行に相当する管理者が存在しないので、暴落や暴騰にストップを掛ける機能がありません。
歴史が浅く市場規模がまだ小さい
ビットコインはまだ歴史が浅く比較的新しい投資なので、株式投資や為替等に比べて市場規模が小さく取引参入者(投資家)が少ないです。
それ故、取引の絶対数が少なく、少数の大口投資家が取引を行うだけで大きな影響を与えることがあリます。
この2点が株式や為替と決定的に違うところです
大きく値上がりする要因4選
- 景気後退によるインフレ懸念
- 有名企業や著名人の市場への参入
- 約4年毎の半減期
- ビットコインを対象とした新たな投資商品の登場
景気後退によるインフレ懸念
新型コロナウィルスの感染拡大のように世界の景気を悪化させる要因が発生した場合、各国は通常、金融緩和を行います。
金融緩和政策として、金利の引き下げや買いオペレーションが行われることにより市場に資金を供給して景気を回復方向に向かわせようとします
その結果、市場の通貨量が増えることにより、今度はインフレ懸念が広がります。
そのようなインフレ懸念から、ビットコインを購入する人が増え、結果として価格が上昇するのです。
インフレになって法定通貨の価値が下がるのを嫌って、暗号資産に資金が流れるという構図です
有名企業や著名人の市場への参入
有名企業や著名人がビットコインについて前向きな発言をすることによって、多くの人がビットコインを知ることとなり、同時に購入する人も増えて価格が上昇することがあります。
有名な例としては、アメリカのテスラ社のCEOであるイーロン・マスク氏が、テスラ社がビットコインを大量に購入したことを発表したとたんに相場が大幅に上昇したことがあります。
このように、世界に影響を与えるような有名企業や著名人のビットコインに対する前向きな発言が瞬く間に相場を押し上げる要因になるのです。
中央銀行総裁の発言が為替や株式市場に大きな影響を与えるのと同じ理屈です
4年毎の半減期
ビットコインは4年に1度半減期が来るようにプログラミングされています。
半減期になると、マイニングによるビットコインの報酬が半分になるのでマイニングをする人が減る可能性があり、その結果として採掘量が減り、価格が上昇するのです。
これまでに3回の半減期を経験していますが、ビットコインの市場規模が大きくなるにつれて相場への影響は大きくなりつつあります
ビットコインを対象とした新たな投資商品の登場
2021年にアメリカで最初のビットコインETFが承認され取引が開始された結果、ビットコインは史上最高値を更新しました。
ビットコインETFに多額の資金が流入して一気に価格が上昇したのです。
このように、今後様々なビットコインを対象とした投資商品が誕生することになれば、新たな投資家の市場への参入を呼び込むことになり、同じように価格が上昇することが予想されます。
大きく値下がりする要因4選
- 法律や規制の強化
- バブルが弾ける
- 株式市場等に連動して下落する
- 著名人の発言
法律や規制の強化
歴史の浅いビットコインは、関連の法整備がまだ整っていません。
従って、かねてから各国において法整備や規制強化の動きがあります。
法整備や規制強化の主な理由は、その大きな値動きによりたくさんの人が大きな損失を抱えてしまうことによって、経済を含めた国全体に悪影響が及ぶのを防ぐためです。
しかし、中国の場合は、国内の資本が海外に流出するのを防ぐための強力な規制の抜け穴として、国の規制の及ばないビットコインが利用されることを防ぐという側面もあります。
このように国によって事情は様々ですが、現にアメリカや中国、ロシアといった大国が規制に乗り出しています。
今後の世界各国の規制強化によっては、その規制がビットコイン市場の成長を妨げるものとして相場にマイナスに働くことにより価格が大きく下落する可能性があります。
国は規制の及ばないビットコインに対して警戒感を持っているのです
バブルが弾ける
既に解説した大きく値上がりする要因などによって価格が上昇し続けると、投資家の頭の中にはどこかのタイミングで利益を確保したいという思いが広まります。
当然、最高値で売却をしたいと考えるので、上昇し続ける相場を見ながら下落に転じる時期を見極めることになります。
ビットコインに限らず、投資において相場が永久に上昇し続けるということはなく、どこかのタイミングで必ず下落に転じることになります。
そのような状況で、今が最高値だと判断した投資家達が一斉に売りに走ることによって価格が暴落するのです。
このような状態をよく「バブルが弾ける」と言います。
1990年代に、日本経済はバブルが弾けるのを経験しています
株式市場等に連動して下落する
歴史の浅いビットコインですが、市場規模が大きくなるにつれて多くの投資家が参入してきたことにより、株式市場などの動きに連動するようになってきました。
これは、ビットコインが一般的に投資として認識されてきた証拠でもあります。
しかし、それ故に株式市場などの下落に引っ張られるようにビットコインも下落することがあります。
ビットコインだけではなく、その他の投資全般についても常に情報収集を行うことが重要です
著名人の発言
大きく値上がりする要因4選でも解説しましたが、有名企業や著名人がビットコインに対して今度は逆にマイナスな発言をすることで相場に大きな影響を与えることがあります。
例えば、ビットコインを大量に保有している企業や著名人、機関投資家などが売却するという趣旨の発言をすると、たちまち下落に転じる可能性があります。
実際に、ビットコインを大量に保有していたテスラ社のCEOイーロン・マスク氏の発言によりビットコインの相場が大きな影響を受けました
まとめ
これまで解説した要因が全てではありませんが、最低限これだけを理解しておけばビットコインの本質が何となく見えてくるはずです。
歴史が浅く市場規模も株式市場などと比べるとまだ小さいので、これから市場が成熟してくるに従って相場も安定してくるのではないかと考えられています。
世界各国で法整備や規制強化の動きが顕著になっている状況において、法定通貨のような中央管理者が存在しないという最大の特徴が、今後の世界経済や投資市場にどのような影響を与え続けるのかを注目していきたいと思います。
そのためにも、我々はあらゆる方向にアンテナを張り巡らせ、最新の情報収集に努めなければなりません。
ビットコインだけでなく、マクロ経済や投資全般についても情報収集を行うことが大切です
最後までお読みいただきありがとうございました。
投資の最終判断は自己責任でお願い致します
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